助成金交付要綱
未承認薬開発支援事業に係る基金による助成金交付要綱
【第1版発行日:平成22年5月18日】
1.通則
未承認薬開発支援事業に係る基金(以下「開発支援基金」という。)からの助成金については、事業実施主体である未承認薬の開発事業を行う開発事業者等(以下「開発事業者等」という。)に、厚生労働省により決定された範囲内において交付するものとし、この交付要綱に定めるところによるものとする。
2.交付の目的
開発事業者等が、がん・小児等の疾患重点分野における国内未承認薬が国民に迅速に供給されるよう厚生労働大臣の指定する医薬品の治験等に対して助成を行うため、当該基金を活用することを目的とする。
3.交付の対象
開発事業者等が、平成21年7月6日付け医政発0706第10号及び平成22年1月28日付け医政発0128第22号厚生労働省医政局長通知「未承認薬・新型インフルエンザ等対策基金のうち未承認薬開発支援事業に係る基金の管理運営要領」(以下「運営要領」という。)に基づく未承認薬開発支援事業を実施するために必要な経費を交付の対象とする。
未承認薬開発支援事業の目的及び内容
- 目的:
- 海外では承認されているが、日本では未承認の医薬品の開発の推進を図る。
- 内容:
- 厚生労働省において指定された未承認薬の開発事業者等に対し、治験等に関する費用の一部を助成する。
4.交付額
未承認薬開発支援事業に係る交付額は、厚生労働省において、開発対象品目、開発事業者等及び助成基準額を設定された助成額であり、総額 9,915,111,000円である。
なお、助成金交付対象成分は下記14成分である。
(1)ストレプトゾシン、(2)クロファラビン、(3)ペグアスパラガーゼ、(4)フェニル酪酸ナトリウム、(5)アレムツズマブ、(6)タルク、(7)スチリペントール、(8)ルフィナマイド、(9)メサドン、(10)ヒトヘミン、(11)テトラベナジン、(12)システアミン、(13)ベタイン、(14)経口リン酸塩製剤
5.助成対象経費
助成対象経費は、平成21年5月29日~平成23年度末日までに実施された治験等に係る次の経費(消費税込)を対象とする。
- ライセンス料(ロイヤリティー以外)
- 治験薬の購入費及び包装費用・品質試験費(開発事業者等が治験薬を自ら製造する場合は、その製造に要する費用も含む。)
- 治験相談費用(開発段階及び事前評価段階に係るもの)
- 治験費用(モニタリング費用、データマネジメント費用、総括報告書作成費用)
- 施設費用(被験者数に応じた症例評価に係る物件費・一般管理費等)
6.交付の条件
- 1)
- 開発事業者等は、開発計画を変更(軽微な変更は除く。)する場合には、事前に一般社団法人未承認薬等開発支援センター(以下「PDSC」という。)代表者に報告し、承認を受けること。なお、当要綱でいうPDSC代表者とは、基金管理団体であるPDSCの責任者、即ち専務理事をいう。
- 2)
- 開発事業者等は、開発計画を中止、又は廃止する場合には、PDSC代表者の承認を受けなければならない。
- 3)
- 開発事業者等は、開発計画が予定期間内に終了しない場合又は遂行が困難となった場合には、速やかにPDSC代表者に報告し、その指示を受けること。
- 4)
- 開発事業者等は、当該事業に係る経理と他の経理とは区分しなければならない。
- 5)
- 開発事業者等は、助成金と事業に係る収入及び支出を明らかにした帳簿を作成すると共に、当該収入及び支出についての証拠書類を整理し、かつ帳簿及び証拠書類を事業完了の日(開発の中止又は廃止の承認を受けた場合には、その承認を受けた日)の属する年度の終了後5年間保管すること。
- 6)
- 開発事業者等は、交付された助成金は適切に管理し、2.交付の目的の項に示す目的以外に使用してはならない。
- 7)
- 開発事業者等は、当該事業により取得し、又は効用の増加した価格が30万円以上の機械及び器具については、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)で定めている耐用年数を経過するまで、PDSC代表者の承認を受けないで、当該事業の目的に反して使用し、譲渡し、貸し付け、担保にし、又は廃棄してはならない。
- 8)
- 開発事業者等は、PDSC代表者の承認を受けて財産を処分することにより収入があった場合には、その収入の全部又は一部をPDSCに納付させられることがある。
- 9)
- 開発事業者等は、当該事業により取得し、又は効用の増加した財産については、当該事業の完了後においても管理者が適切に管理し、その効率的な運用を図ること。
- 10)
- 開発事業者等は、毎年度各月、上半期、下半期及び決算終了時に、計画のまとめ報告として「未承認薬開発支援事業計画進捗・変更・終了報告」(PDSC-D2様式6)及び「未承認薬開発支援事業収支進捗・変更・終了報告」(PDSC-D2様式7)にて、PDSC代表者に報告する。各月報告月が上半期、下半期、決算終了時と重なる場合は、これらに換えることができる。なお、支出内容が分かる帳票を添付すること。
- 11)
- 2)、3)及び当該事業が終了した場合は、「未承認薬開発支援事業計画進捗・変更・終了報告」(PDSC-D2様式6)及び「未承認薬開発支援事業収支進捗・変更・終了報告」(PDSC-D2様式7)にてその旨をPDSC代表者に提出する。交付された助成金の残余額についてはPDSCに納付しなければならない。
- 12)
- 開発計画等が変更又は中止となる場合には、事前に「未承認薬開発支援事業計画進捗・変更・終了報告」(PDSC-D2様式6)及び「未承認薬開発支援事業収支進捗・変更・終了報告」(PDSC-D2様式7)に変更前後を記述し、PDSC代表者宛て提出し、指示・承認を受けること。また、変更の説明には8.助成金の交付申請から交付までの手順1)の項に記述された「未承認薬開発支援事業実施計画書」(PDSC-D2様式2)/「開発計画表」(PDSC-D2様式2別紙)及び「未承認薬開発支援事業経費計画書」(PDSC-D2様式3)を添付する等して変更前後を明確に示すこと。なお、中止の場合には交付された助成金の残余額についてはPDSCに納付しなければならない。
- 13)
- PDSCが当該事業の実施状況や交付された助成金の使用状況等が適切であることの確認のために調査を行うことがある場合には、開発事業者等はこれを受け入れること。
- 14)
- 開発事業者等が1)から13)により付した条件に違反した場合には、この交付された助成金の全部又は一部をPDSCに納付させることがある。
7.交付方法
PDSCは、開発事業者等が作成した当該製品の開発計画及び計画実施に必要な経費予測に基づいて、厚生労働省/医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議にて決定した基準額を上限とし交付する。また、その交付の時期及び交付額は開発事業者等と協議し決定することとする。なお、原則概算前払いとし、分割交付も考慮する。
8.助成金の交付申請から交付までの手順
- 1)
- 開発事業者等は、23年度末までの当該事業に係る計画を策定し、「開発支援基金に係る助成金交付申請書」(PDSC-D2様式1)に、当該製品の「未承認薬開発支援事業実施計画書」(PDSC-D2様式2)/「開発計画表」(PDSC-D2様式2別紙)及び「未承認薬開発支援事業経費計画書」(PDSC-D2様式3)を添付し、PDSC代表者に提出する。
- 2)
- PDSC代表者は、PDSC規程により別に定める「開発支援検討会」の意見を聴いて交付を決定し、その結果を「交付決定通知書」(PDSC-D2様式4)により開発事業者等に通知する。
- 3)
- PDSC開発担当者及び同経理担当者は、開発事業者等と開発支援基金に係る助成金の交付方法や時期等の詳細を協議する。
- 4)
- 開発事業者等は、「助成金交付請求書」(PDSC-D2様式5)/「内訳」(PDSC-D2様式5別紙1又は別紙2)をPDSC代表者に発行する。
- 5)
- PDSC開発担当者及び同経理担当者は、請求内容を確認、必要な場合は開発事業者等を調査し確認した後、開発事業者等の指定する口座に助成金を振り込むとともに、振り込み翌日中までに開発事業者等に振り込んだ旨連絡する。
- 6)
- 開発事業者等は、助成金の入金を確認した場合には、受領した旨、PDSC経理担当者に連絡する。
別紙様式
- PDSC-D2様式1:「開発支援基金に係る助成金交付申請書」[27KB]
- PDSC-D2様式2:「未承認薬開発支援事業実施計画書」[28KB]
- PDSC-D2様式2別紙:「開発計画表」[37KB]
- PDSC-D2様式3:「未承認薬開発支援事業経費計画書」[30KB]
- PDSC-D2様式4:「交付決定通知書」[32KB]
- PDSC-D2様式5:「助成金交付請求書」[34KB]
- PDSC-D2様式5別紙1:「内訳」[30KB]
- PDSC-D2様式5別紙2:「内訳」[29KB]
- PDSC-D2様式6:「未承認薬開発支援事業計画進捗・変更・終了報告」[28KB]
- PDSC-D2様式7:「未承認薬開発支援事業収支進捗・変更・終了報告」[127KB]
- 別紙様式を全てダウンロードする